採用活動の振り返りでは何を見る?|シーズンの後に残す「数字・理由・時期」の記録

経営戦略本部 大阪本社マネージャー
堀本 大然
採用活動の振り返りでは、「数字・理由・時期」の3つを記録します。段階ごとの人数と通過率、学生が承諾した理由と辞退した理由、学生と会った時期です。この3つを毎年同じ形で残し、目標とのずれが大きい段階から次のシーズンの計画に反映します。
「シーズンが終わると、忙しさに追われて振り返らないまま次が始まる」「振り返りの会議はしたが、感想を言い合って終わった」。中小企業でよく聞く状況です。この記事では、振り返りで記録すること、進め方、続けることの効果を説明します。
結論:振り返りでは「数字・理由・時期」の3つを記録する
振り返りの目的は、次のシーズンの計画を自社の記録から立てられるようにすることです。感想や反省を話し合うことではありません。何人に会い、どの段階で何人が抜け、なぜ承諾し、なぜ辞退したのかを、比べられる形で残します。
次のシーズンの目標は、他社の数字ではなく、自社の過去3年の数字から立てます。そのためには、毎年の振り返りで同じ項目を同じ定義で記録しておく必要があります。振り返りは、目標を立てるための材料を集める作業でもあります。
振り返りの場で話すことも、記録に基づくものに限ります。「学生に元気がなかった」といった印象は、記録と結びつかなければ次の計画に使えません。印象を話すときは、どの数字や記録にそれが表れているかを確かめます。

振り返りをしないと何が起きるか
振り返りをしない会社は、毎年同じ計画を繰り返します。前年と同じ媒体、同じイベント、同じ回数で動き、結果も前年と同じになります。足りなかった原因が、会う人数なのか、途中の辞退なのかが分からないからです。
担当者が代わったときの影響も大きくなります。記録がない会社では、前任者の頭の中にしかなかった経験が失われ、次の担当者はゼロから始めることになります。
私たちは新しい企業様とお取引を始めるとき、過去3年間の段階ごとの数字を必ず伺います。この数字がない会社では、目標の置き方から手探りになり、計画を立てるうえで大きな痛手になるためです。

記録する3つのこと
記録する項目と、記録の例を表にまとめます。
記録すること | 中身 | 使い道 |
|---|---|---|
①数字 | 母集団、説明会参加、面接、内定、承諾の人数と、前の段階からの通過率 | 目標とのずれが大きい段階を見つける。次の目標の土台にする |
②理由 | 承諾した学生の決め手と、辞退した学生の理由 | 伝えている強みが届いているか、中身の課題がないかを確かめる |
③時期 | 承諾した学生と最初に会った月、承諾した月 | 次のシーズンに力を入れる時期を決める |
①では、母集団の定義をそろえることが欠かせません。媒体の閲覧数ではなく、連絡先を交換して直接やり取りできる状態になった学生を母集団と数えます。定義が年によって違うと、比べることができません。
理由を聞くときは、選択肢を用意しておくと記録をそろえやすくなります。たとえば辞退の理由なら、「他社に決めた」「勤務地」「仕事内容」「待遇」「その他」のように分け、その他には学生の言葉をそのまま書きます。
②は、内定を出した時点と、承諾や辞退が決まった時点で、その都度記録します。シーズンが終わってから思い出そうとすると、理由があいまいになります。③は、周りの動きに合わせて時期を早めるべきかを判断する材料にもなります。

振り返りの進め方
振り返りは、承諾が出そろった時点と、入社後の2回行います。1回目で採用活動そのものを振り返り、2回目で入社した社員の定着の様子も含めて確かめます。採用した学生が入社後に活躍しているかは、採用の基準が正しかったかを確かめる材料になります。
出るのは、採用担当者と、合否や内定を判断した人です。表を見ながら、目標の通過率と実績の差が最も大きい段階を探し、差の大きい順に、いまの人員と時間で直せる点をすべて書き出します。
書き出した対策は、次のシーズンの計画にそのまま入れます。振り返りの会議で決めたことが計画に入っていなければ、振り返りをした意味がありません。
3年分の記録がそろうと、「説明会の参加率がこの水準を下回ると危ない」といった自社の基準ができます。シーズンの途中でも、その基準と比べて早めに手を打てるようになります。
まとめ
振り返りでは、数字(段階ごとの人数と通過率)、理由(承諾と辞退の理由)、時期(会った月と承諾した月)の3つを記録する。
振り返りをしないと、毎年同じ計画を繰り返し、担当者が代わると経験が失われる。
母集団の定義をそろえ、理由はその都度記録する。
振り返りは承諾が出そろった時点と入社後の2回。目標とのずれが大きい段階から対策を書き出し、次の計画に入れる。
よくある質問
VOCOができること
成果につながる新卒採用を実現するには、自社に合った母集団形成から選考プロセスの設計、そして確実な運用までを一貫して支えるパートナーシップが不可欠です。株式会社VOCOが提供する新卒採用支援サービスをご紹介します。
VOCOが選ばれる3つの特徴
1. 独自ネットワークを活かした「質の高い母集団形成」
ナビサイトに頼り切らず、体育会系人材をはじめとする独自のネットワークやイベントを活用。貴社が真に求めるターゲット層と直接出会える接点を構築し、ミスマッチのない集客を実現します。
2. データに基づく「KPI管理とプロセスの最適化」
媒体ごとの選考通過率や接触単価を可視化・数値化します。勘や経験に頼った採用を脱却し、費用対効果を明確にしながら、翌年以降も社内に資産として残る「再現性のある選考フロー」を確立します。
3. 離脱を防ぐ「スピード対応と柔軟な運用代行(RPO)」
応募からファーストコンタクトまでのタイムラグを極限まで減らし、学生の熱量を逃しません。貴社の課題や体制に合わせて、運用代行から内製化支援まで柔軟に対応し、歩留まりの大幅な改善に貢献します。
新卒採用のあらゆるお悩み、まずはお気軽にご相談ください
この記事の著者

経営戦略本部 大阪本社マネージャー
堀本 大然
小樽商科大学を卒業後、株式会社データXにて新規事業として展開する経営管理SaaSのカスタマーサクセスを担当し、既存顧客の支援やアップセル・クロスセルの提案を経験。その後の営業会社では、営業コンサルティング部署にて、上場企業の新規事業立ち上げに従事。加えて、マーケティングや、新卒特化型スカウトサービスの新規営業も担い、全社MVPを受賞。その後、創業期の株式会社VOCOに入社。現在は北海道・東海・関西エリアを中心に、日本の大手電力10社の一角を担うグループ企業の子会社や、売上高300億円を超える上場小売企業など、幅広い業界で新卒・中途採用の外部人事を担当。経営戦略本部の一員として、データとAIを活用した採用支援や業務効率化にも取り組んでいる。

