新卒を1人だけ採るときに気をつけることは?|同期がいない1年目を、先輩と面談で支える

    2026年10月15日

    村上 祥大

    事業推進本部 名古屋支社

    村上 祥大

      新卒を1人だけ採るときに一番気をつけたいのは、1人の辞退がそのまま採用ゼロになることです。相性を見極めたいからといって出会いの幅を狭めすぎず、入社後は同期がいない分を、メンターや社内のさまざまなメンバーで支えます。

      「採用は1名だけの予定だが、何をどこまでやればいいか分からない」「1人で入社する新人が、すぐに辞めないか心配だ」。新卒採用を担う社長や総務の方から、こうした相談を受けます。1人採用で押さえるべきことを、順に説明します。

      結論:1人採用は「絞りすぎない」と「1人にしない」

      1人採用で押さえることは、「絞りすぎない」と「1人にしない」の2つです。選考では、会う学生を絞りすぎない。内定を出した後は、新人を1人にしない。この2つが欠けると、採用そのものがゼロになるか、入社した1人が早く辞めてしまいます。

      内定から入社までの期間、学生の不安の多くは「仕事をうまくできるか」「社員と話が合うか」です。複数名を採用する会社なら同期同士で支え合えますが、1人だけの採用ではそれができません。その分を、社内のいろいろな人とのつながりと、メンターで補います。

      以下、①採用するまで、②内定から入社まで、③入社後の3つに分けて説明します。

      ①採用するまで:1人だからと絞り込むと、採用ゼロになりやすい

      1人採用でいちばん怖いのは、たった1人の辞退で、その年の新卒採用がゼロになることです。5人採用する会社なら、1人が辞退しても4人が入社します。1人採用では、内定者が辞退した時点で、そのシーズンの新卒入社はゼロです。

      1人しか採用しないと決めると、多くの会社は慎重になります。既存の社員と相性が合うか、職場の雰囲気になじめるか、すぐに辞めないか。気にするのは自然なことです。ただ、その分、学生と出会う場や実際に面接する学生を絞りすぎてしまいがちです。

      会う学生を数名に絞ると、選考の途中で辞退が重なり、最後に1人も残らないことがあります。相性を重視するほど、会う人数は減らせません。比べる相手がいなければ、相性が良いかどうかも判断できないからです。

      会う人数は、承諾人数から逆算して決めます。各段階の通過率で割り戻すと、承諾1名でも数十名と会う計算になることが多く、「1人だから数名で足りる」は、数字の上では成り立ちません。

      内定を出した後も、承諾をもらうまでは油断しないことです。選考中のほかの学生との連絡を急に止めず、承諾の返事が来るまでは、次の一手を残しておきます。

      ②内定から入社まで:毎月の面談と、年の近い先輩をつなぐ

      内定から入社までは、毎月1回の面談を基準にします。不安が出てから会うのではなく、毎月会う中で、小さな不安の状態を見逃さずに確認します。面談では会社の話より、卒業研究の進み具合やアルバイトなど、学生の近況を聞きます。

      同期の代わりになるのは、年の近い先輩です。入社1〜3年目の社員から1人をメンターに決め、面談や食事の場で何度か顔を合わせてもらいます。先輩には、内定者がどんな経緯で内定したかを事前に伝えておくと、会話が続きます。

      会ってもらうのは、年の近い先輩だけではありません。人事の担当者、入社10年以上の社員、部署の責任者など、立場や年代の違う人の話も聞いてもらいます。年の近い先輩からは職場へのなじみ方を、年長の社員からは会社がどう育ってきたか、これから何に挑むかを聞けます。

      狙いは、職場に溶け込みやすくすることだけではありません。いろいろな人の話を聞くと、学生は「この会社で働くのが楽しみだ」と感じられます。同期と励まし合えない分、会社そのものへの期待を、内定者の支えにします。

      周りの就職先が決まる時期や、年末年始の帰省の時期は、友人や家族の一言で気持ちが揺れやすくなります。この時期の前後に社員と会う場を設けます。担当者は話題の中心にならず、内定者と社員をつなぐ役に回ります。

      ③入社後:研修は「誰が何を教えるか」まで決め、メンターを置く

      入社後に誰が何を教えるかは、入社の前に決めて社内に共有します。新卒が入社すると、教える側の負担が増えます。「なぜ新卒を採用するのか」「誰が育てるのか」を先に共有していないと、現場が受け入れず、早期離職につながります。

      決めるのは「誰が育てるか」だけでは足りません。研修の中身ごとに、教える人まで割り振ります。分け方の例を表にまとめます。

      研修の中身

      教える人

      時期の例

      会社の考え方、これまでの歩み

      社長

      入社初日

      勤怠や経費などの手続き、社内のルール

      人事・総務の担当者

      最初の1週間

      担当する仕事の全体像と目標

      配属先の上司

      最初の1か月

      日々の作業の進め方、道具の使い方

      配属先の先輩

      最初の3か月

      仕事以外の悩み、職場での過ごし方

      メンター

      入社から1年

      1人採用では、教える役が上司1人に集まりがちです。上司が忙しい時期には、新人は誰にも聞けなくなります。中身ごとに教える人が決まっていれば、新人は「この件はこの人に聞けばいい」と分かり、教える側の負担も分かれます。

      そのうえで、上司とは別にメンターを置きます。メンターは仕事を教える人ではなく、仕事以外のことも話せる相手です。評価をする上司には言いにくい相談も、メンターになら話せます。配属先とは別の部署の、年の近い社員が向いています。

      メンターには、「月に1回、ご飯に行こう」のように、会う予定を先に決めてもらいます。「困ったら声をかけて」だけでは、新人からは声をかけにくいからです。仕事の話に限らず、休日の過ごし方や一人暮らしのことまで話せる時間が、同期のいない新人の支えになります。

      メンターを頼む社員には、その役割を本業の一部として認めることを、上司から伝えてもらいます。善意だけに頼ると、忙しい時期に食事や面談が後回しになります。

      まとめ

      • 新卒を1人だけ採るときに一番怖いのは、1人の辞退がそのまま採用ゼロになること。

      • 相性を見たいからと会う学生や施策を絞りすぎない。承諾人数から逆算すると、承諾1名でも数十名と会う計算になる。

      • 内定から入社までは毎月の面談に加え、年の近い先輩、人事の担当者、年長の社員など、いろいろな人の話を聞いてもらい、会社への期待を高める。

      • 研修は中身ごとに「誰が教えるか」まで決めて、入社の前に社内に共有する。

      • 上司とは別にメンターを置き、月1回の食事など、仕事以外の話ができる場を先に決めておく。

      よくある質問

      VOCOができること

      成果につながる新卒採用を実現するには、自社に合った母集団形成から選考プロセスの設計、そして確実な運用までを一貫して支えるパートナーシップが不可欠です。株式会社VOCOが提供する新卒採用支援サービスをご紹介します。

      VOCOが選ばれる3つの特徴

      1. 独自ネットワークを活かした「質の高い母集団形成」

      ナビサイトに頼り切らず、体育会系人材をはじめとする独自のネットワークやイベントを活用。貴社が真に求めるターゲット層と直接出会える接点を構築し、ミスマッチのない集客を実現します。

      2. データに基づく「KPI管理とプロセスの最適化」

      媒体ごとの選考通過率や接触単価を可視化・数値化します。勘や経験に頼った採用を脱却し、費用対効果を明確にしながら、翌年以降も社内に資産として残る「再現性のある選考フロー」を確立します。

      3. 離脱を防ぐ「スピード対応と柔軟な運用代行(RPO)」

      応募からファーストコンタクトまでのタイムラグを極限まで減らし、学生の熱量を逃しません。貴社の課題や体制に合わせて、運用代行から内製化支援まで柔軟に対応し、歩留まりの大幅な改善に貢献します。

      新卒採用のあらゆるお悩み、まずはお気軽にご相談ください

      この記事の著者

      村上 祥大

      事業推進本部 名古屋支社

      村上 祥大

      グローバル展開する大手アパレルブランドにて、店舗マネジメントを担当。 その後、営業コンサルティングを行う株式会社Empower Xにて、福利厚生SaaSや年商約100億円規模のオフィス移転事業の売上創出とマーケティングを支援。 目標比150%という圧倒的な成果を挙げ、その実績が評価され社内表彰を受ける。 株式会社VOCO入社後は、住宅エネルギー、農業、自動車販売、建設など幅広い業界の採用支援に携わる。BtoC・BtoB双方の現場で培った実行力と、最新の採用市場・学生動向への知見を武器に、採用計画の設計から実行までを一貫して担う。 現在は名古屋支社を拠点に、現場感のある採用支援を推進している。

      arrow_upward